2013年12月30日月曜日

いよいよ発売!「離婚倶楽部」下巻!

大変長らくお待たせ致しました。
いよいよ「離婚倶楽部」下巻の発売となりました。
本日届いた見本誌です。


年の瀬に思わず掃除と料理の手を止めて読み耽りました。
下巻はすべて単行本初収録の作品ばかり。
この切なく、哀しく、やるせない気持ち。どうしたらいいのでしょう。
唯一の救いは上村一夫本人の登場シーン。(この人も実際は相当哀しみを抱えていたのでしょうけれど、、、)



巻末の森田敏也さんの解説や、離婚倶楽部資料室を読んでいろいろ納得。
勉強になります。

40年近くの年月を経て、この『なにも起こらない物語』を復刻してくれたまんだらけに心から感謝します。ありがとうございます。

そして上村一夫ビブリオテークシリーズ01〜03の全員プレゼントのお知らせです。
「悪の華」・「離婚倶楽部」上巻・「離婚倶楽部」下巻 3冊のシュリンクに貼付の
応募券2枚で豪華プレゼントが!
「悪の華」連載直前の1974年、同じ『漫画エロトピア』誌に発表された
「淫婦変幻」(岡崎英生・作)、「煉獄の少女」(岡崎英生・作)、「陰獣の湖」、
の三作品などをまとめた冊子です。
実はこれは個人的にとても楽しみにしています。
是非ご応募くださいませ。
詳しくは、まんだらけ特設ページまで。

今年も上村一夫の復刻を見守っていただきまして、ありがとうございました。
どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

上村 汀





2013年11月25日月曜日

木枯し紋次郎ふたたび

あっしには関わりのねぇことでござんす...
1972年に股旅旋風を巻き起こした木枯し紋次郎の名台詞。
笹沢左保先生の名作を見事に描いたのは時代劇の巨匠、小島剛夕先生、影丸穣也先生、
そして上村一夫作品からは、股旅劇画として「中山峠に地獄をみた」(1971年・少年
マガジン)が収録されています。
上村作品にしては珍しい男性主人公の時代劇。 斬るか斬られるか、渡世人の過酷な
旅の物語ではありますが、そこに吹く風を感じられるような作品です。

●「木枯し紋次郎ベストコレクション 地獄を見た紋次郎 」
発売日:2013年11月20日
出版社:リイド社
原作:笹沢左保
画:小島剛夕、影丸穣也、上村一夫
サイズ:B6(384ページ)
定価:500円 (税込)
詳細はコチラ
Amazon


2013年10月15日火曜日

久しぶりの更新・近況など

五月以来の更新とは酷すぎる。
理由のひとつは「離婚倶楽部」下巻の発売延期。
発売日を告知できるようになったら更新を、と思っていたがそうもいかなかった。
出版する側もいろいろと事情があると思うので、そこは敢えて触れずにいる。
ただ、待っていてくださる方もいらっしゃると思うので、そろそろ発売日を決めなくてはいけない。

また、今年前半は、京都・恵文社と神楽坂・artdishで原画展示をさせていただき、それぞれ内容の異なる、そしてどちらも充実の内容で開催することができた。
多くの出会いがあり、関わる人達の愛情を感じ、小冊子やグッズも新たに作ることができた。
予想以上に満たされてしまった反動で今に到っていることは否めない。

そうはいっても。
表向きには上村一夫の名前に「オフィス」を付けて仕事っぽくしているが、要は父の描いた漫画原稿やイラストをどう遺していくか、ということを考えていくだけのことなのである。
面白くもあり胡散臭い、不思議なライフワークだ。
誰よりも「粋」を大事にしていた父の性分を思えば、あまりムキになってやることでもないのかもしれない。とも思う。

しかし、ありがたいことに復刻を持ち望んでくださる方々が日本のみならず、海外にも存在してくれる昨今。
当時、原画や原稿は、忙殺の日々のなか仕事場の押し入れに押込められ、出版社の倉庫にはいまだ眠ったままのものすらあるが、引き継いだ家族が原稿原画を整理して日本に世界に発信するしかない。課題は多いがやりがいはある。

きっと思いは通じるし、良いものは残っていく。
そう信じてDNAと会話しつつ繋げていきたい。どこまでも。

2013年5月4日土曜日

離婚倶楽部マッチと同棲時代ミニステッカーの通販はじめました

「離婚倶楽部」の復刻を記念して作られたマッチと、「同棲時代」今日子をモチーフにしたステッカーの通販を開始しました。

上村一夫オフィシャルサイト

マッチは、ボックスタイプ1個とブックタイプ2個の3個セットで250円、
ミニステッカーは今日子のデザイン2種で300円です。
メール便にも対応しています(送料全国一律80円)
どうぞよろしくお願いします。



2013年5月2日木曜日

「上村一夫 愛の世界」取り扱い店

上村作品への愛溢るる一冊、「上村一夫 愛の世界」の委託販売スタートしました。
限定500部ですので、お急ぎを。現在の取り扱い店は以下の通りです。
通販をやっているお店もありますので、遠方の方もぜひチェックしてみてください。
店舗により種類は異なりますが、原画展用DMとして作られた栞の特典が付くお店も
あるそうです。

<東京>
古書ビビビ(下北沢)
タコシェ(中野)
円盤(高円寺)
vivid(高円寺)
古書コンコ堂(阿佐ヶ谷)
バサラブックス(吉祥寺)

<名古屋>
ON READING(東山)

<京都>
恵文社一乗寺店
100000t alonetoco(寺町御池)
ガケ書房

<大阪>蒼月書房(難波)


2013年4月24日水曜日

原画展「花の輪廻」終了しました

約一ヶ月ほど続いた原画展「花の輪廻」@神楽坂artdishが終了しました。
ご来場頂きました皆様、誠にありがとうございました。


 復刻を記念して、「悪の華」生原稿をこれでもかというほどに、そして久世光彦さんの事務所から見つかった凄まじい妖気を放つ一枚絵を、さらにそれらをコラージュしてくれた河村康輔さんの作品群など、上村エロスを思う存分展示させていただきました。


そして今回は会期中にイベントを3回も開催し、とても楽しい時間を経験しました。
最初に「離婚倶楽部」復刻記念のパーティーとして一日限定のバー離婚倶楽部を。
翌週には上村作品のミューズである渚ようこさんのライブ「愛とエロスの小部屋」を、
最終日には漫画家の娘仲間である手塚るみ子さんとトークイベントを。
振り返るとじわりと心に沁み入る夜の記憶。


これからも復刻の際には、展示やイベントなど、あらゆる角度から上村作品を甦らせることができたら、と思います。
ご協力頂きました皆様、本当にありがとうございました。

2013年4月14日日曜日

幻の原稿袋(たぶん二代目)と消しゴムお亜季

神楽坂artdishで開催中の原画展「花の輪廻」初日に、久世光彦夫人の朋子さんが来てくださった。お会いするといつも上村一夫の思い出話をしてくださる朋子さん。
語られるエピソードはどれも優しかった上村一夫のことばかり。こちらがグッときてしまうような。どうやら上村一夫は朋子夫人(いい女)に格別優しかったようだ。
そんな朋子さんが原画展初日に持って来てくださった「乱華抄」のサイン本。
字がよれよれしているので、酔っていたのかな。ありがたくお預かりする。



その後、ギャラリーで開催した渚ようこさんのライブにもお越し頂き、その時またまた貴重な品をお持ちいただく。それは先日朋子さんがいらしたときに雑談した原稿袋のこと。今回展示販売している原稿袋の前に確か赤いデザインの袋があったような気がする、とお話したところ、朋子さんはそれをお持ちだとおっしゃる。そしてライブの日に本当に持ってきてくださった。記憶では白と赤だったが、実際は茶封筒の色と赤だった。内側には一代目と同じ男と女のからみ絵が。でも一代目とは微妙にデザインが違う。 名前も入っている。ひょっとしたら幻だったのかもしれないと半分諦めていた二代目の存在をこうして手にすることができて嬉しい。朋子さんありがとうございます。




そして、さらに。
袋の中に何かある。
いしだあゆみさんと思われる女性の絵だった。
後ろを見ると「消しゴムお亜季」とある。その場にいらした渚ようこさんに聞いてみたところ、もちろん彼女は知っていた。さすがだ。久世さんが演出したドラマで、他人の過去を消すことを生業にしている女の話という。恐ろしい。 後で調べたところ、ドラマの放送は1985年からとあるので、上村一夫が亡くなる少しに描いたものであろう。何のために描いたのか、など不明だが、このように本人に似せて描くのも珍しい。貴重だ。




人生は短いが残した作品はこうしてどこかで生きていて、時々ひょっこり戻ってくる。いくつかの物語を携えて。その度に上村一夫の息づかいを絵から感じ震えるのだ。

2013年4月9日火曜日

『科学の子とエロスの子・愛娘トークナイト』開催のお知らせ!

現在開催中の上村一夫原画展「花の輪廻」最終日にスペシャルなトークイベントを
開催することとなりました!
その名も、『科学の子とエロスの子~愛娘トークナイト~神楽坂の夜は更けて』。
ゲストは、手塚治虫先生の長女、るみ子さんです。
上村一夫の長女である汀と娘トークを繰り広げることになりました。
聞き手は「リリシズム」編集の森田敏也さん。
どんな話しが飛び出すやら。どうぞお楽しみに!

日程:4月21日(日) OPEN:15:00 / START:16:00
会場:神楽坂artdish
入場料:1000円(1ドリンク付)

*お席に限りがございますので、予約制とさせていただきます。
ご予約は g@artdish.co.jp にて、メールで承ります。


「モダニスト 上村一夫の世界」終了しました

3月26日から京都恵文社一乗寺店内ギャラリーアンフェールにて開催されておりました
モダニスト 上村一夫」展が今月8日にて終了しました。
ご来場いただきました皆様、ありがとうございました。
抜群のセレクトで初期の上村作品を甦らせてくださった恵文社の堀部さん、スタッフの皆様、ありがとうございました。
そしてこの企画に併せて「上村一夫 愛の世界」を企画・制作し、展示まで導いてくださったsuper!の井口さん、ありがとうございました。
「上村一夫 愛の世界」は、恵文社にて引き続き販売していただきますので、どうぞよろしくお願いします。(4月10日よりオンラインショップでも販売予定)


恵文社展示風景

この広さ、セレクト、雰囲気。人気の理由がわかります。


プロフィールボードと、上村一夫が当時使っていた原稿袋。
今回は特別にこの原稿袋を販売しました。形見分けといったところでしょうか。
原稿袋は限定品ですが、会期終了後も恵文社にてお取り扱いしていただくことに。
ご希望の方は恵文社までお問合せ下さい。



「シェルブールの雨傘」「資生堂」「日吉ミミリサイタル」「クラウンコーラ」の
ポスター群はかなりのインパクトがあり、不思議と会場の雰囲気にマッチしていました。





デザイナー時代の習作。ストーリー仕立てのレコードジャケット。



その下には漫画家になってからのレコードジャケットの仕事の数々。

貴重な装幀の数々。

懐かしい小物も展示。
「同棲時代」の便せん、イラストレーター時代の名刺、
五反田の実家が経営していたバーのマッチとコースター。

充実の上村本。古書から仏版、復刻版まで取り揃えていただきました。さすが。




こちらはグッズなどの販売コーナー。「愛の世界」売れてます。
復刻されたばかりの「離婚倶楽部」のマッチも好評。
ポップはフランスで「同棲時代」が出版されたときに販促用として作られたもの。
photography by kentaro maruyama

初めての京都での展示をこのような素敵な形にしていただき、大変光栄に思っています。
京都の文化に対する真摯な空気も素晴らしい。また京都で展示する機会があることを祈ってます!

2013年4月4日木曜日

一夜限りの「BAR離婚倶楽部」ダイジェストムービー

3月31日(日)に神楽坂artdishで開催されたイベント、一夜限りの「BAR離婚倶楽部」のほんの一部を、ゲストのドウオカタケシと縄文時代、見汐麻衣さんの演奏を中心にお届けします。たくさんのご来場ありがとうございました。上村一夫を偲ぶ思い出深い一日となりました。

「日本の70年代」展@広島現代美術館

昨年秋、埼玉県立近代美術館で開催され話題を呼んだ同展が広島に上陸!
いままで見た70年代の展示とは一線を画す充実の内容です。
上村一夫作品は、「同棲時代」生原稿、ポスターや表紙絵など数点展示する予定です。

『日本の70年代』
会期   2013年4月20日(土)~7月7日(日)
開場   広島現代美術館
開館時間 10:00〜17:00
 ※5月3日(金・祝)は19:00まで開館
 ※入場は閉館の30分前まで
 ※休館日     月曜日および4月30日(火)、5月7日(火)
 ※4月29日、5月6日は開館
観覧料  一般1,000(800)円、大学生700(600)円、高校生500(400)円、
     中学生以下無料
 ※( )内は前売りおよび30名以上の団体料金
 チケットぴあPコード:765-607

2013年4月1日月曜日

一夜限りの「BAR離婚倶楽部」

2013年3月31日(日)、花冷えの日にBAR離婚倶楽部は一日だけ開店しました。
まんだらけ出版から来月出版される幻の名作「離婚倶楽部」の出版祝いとして。

16時のオープンとともにお客様がご来店。嬉しいかぎりです。
慣れぬ着物姿のママと上村一夫の復刻をいつも支えてくれる友人たちとチームartdish一同でお出迎え。


上村一夫といえばお酒、そして音楽。
今回のスペシャルな生演奏は、上村一夫をこよなく愛するミュージシャン・ドウオカタケシと縄文時代、そして個人的にリクエストさせていただいた見汐麻衣さん。
上村一夫を思い演奏してくれているような、それはそれは素敵な音楽でした。

ドウオカタケシさん

ドウオカタケシと縄文時代、そして見汐麻衣さん





神楽坂artdishもこの日はBAR仕様。

本日のスペシャルメニューは、オリジナルカクテル「離婚倶楽部」、夕子ママ特製のマカロニサラダ、など。
テーブルの上には先行発売の「離婚倶楽部」(上巻)!


浮世絵シリーズのファイルや、上村一夫のインタビュー記事のファイルも。
(見入るKONさんと村北さん)

気がついたら外は夜。小雨降る中、たくさんのお客様に足を運んでいただきました。
一日だけでは名残惜しいような、楽しい時間でした。


ご来場頂いた皆様、演奏にかけつけてくれたドウオカタケシと縄文時代、見汐麻衣さん、お手伝いしてくれた友達、artdishの皆様、本当にありがとうございました。
また機会がありましたら離婚倶楽部で...


photography by kentaro maruyama

「同棲時代」TVドラマ版 O.Aのお知らせ!

幻の「同棲時代」ドラマ版(主演:沢田研二・梶芽衣子、脚本:山田太一)がついにCS TBS2で放送されることになりました!
これは事件です。
当時の輝かしいキャストとスタッフの話題作にも関わらず、紛失されたマスターテープ。
40年の時を経て放送されるとは。。。

この美しいふたりを見てください。
http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/d2087/

こちらが発見秘話。
http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/d2089/
 
発見!当時の写真。
 

2013年3月28日木曜日

「離婚倶楽部」復刻のお知らせ

いよいよ幻の名作「離婚倶楽部」完全版が上・下巻で出版されることとなりました。
3月31日(日)より、現在開催中の原画展会場にて、まずは上巻を先行販売致します。
店頭での販売は4月中旬予定、下巻の発売は5月を予定しております。
まんだらけ出版より、上村一夫ビブリオテークシリーズ第二弾として出版されることになった「離婚倶楽部」は、漫画アクションで1974年10月31日号〜1975年8月7日号で連載されていました。
当時単行本化されたのはそのうちの約四分の一にあたる一巻のみ。
全体に流れる叙情的な雰囲気、夜の世界。上村一夫の得意とする世界観に浸ることのできる作品です。どうぞよろしくお願いいたします。



「離婚倶楽部」(上巻)
判型 A5判
装幀 ビロード装ソフトカバー/外装シュリンクフィルム帯シール付
定価 2,940円(税込)
発行 まんだらけ出版

先行販売会場 =======================================
★ 上村一夫原画展「花の輪廻」
会期:2013年3月19日(火)〜4月21日(日)月曜休/15:00〜22:00
会場:神楽坂artdish
〒162-0805 東京都新宿区矢来町107番地
Tel.  03-3269-7289
*3月31日(日)は、午後4時から夜11時まで、展示会場である神楽坂artdishを一日限定で「BAR 離婚倶楽部」としてOPEN!
上村一夫所縁のスタッフとミュージシャン達があなたをお迎えいたします。
原画の鑑賞とともに、美味しいお酒や素敵な音楽で上村一夫を偲ぶ夜を過ごしませんか。
どうぞお気軽にお立ち寄りください。


★ 「モダニスト 上村一夫の世界」
会期:2013年3月26日(火)~4月8日(月) 10:00 ~ 22:00
会場:京都恵文社一乗寺店内ギャラリーアンフェール
京都市左京区一乗寺払殿町10

Tel.  075-711-5919


2013年3月19日火曜日

上村一夫原画展「花の輪廻」始まります。

本日より神楽坂artdishにて上村一夫原画展「花の輪廻」開幕します。
悪の華」の迫力の生原稿、上村一夫が演出家の久世光彦に贈った究極の一枚、コラージュアーティスト河村康輔氏との初コラボ作品など、充実の展示内容となりました。


 販売コーナーでは、上村一夫本人が最後まで使用していた原稿入れ袋(12,000円・限定品)、「離婚倶楽部」復刻の記念に作ったマッチ(3個セット250円)、ポストカード(2種類各1,000円)、Tシャツ各種など、美しい上村美女画グッズを取り揃えております。

新作のマッチ「離婚倶楽部」


ちなみに、販売コーナーでは貴重な二代目原稿袋も密かに展示しておりますので、探してみてください。

貴重な一点ものですが、特別に河村康輔氏と上村一夫のコラージュ作品も販売します。
後にも先にももうあり得ない!奇想天外な河村ワールドです。

もちろん、まんだらけ出版から絶賛発売中の「リリシズム」「悪の華」 も会場にて販売致します。

中央テーブルには「リリシズム」と「悪の華」サンプルを一冊ずつ置いてありますので、お時間ある方はお茶などオーダーいただき、ゆっくりお過ごしいただければと思っています。

それから、来週26日から始まる京都恵文社での展示「モダニスト 上村一夫」の洒落た栞DMも少しづつですが置きましたので、ご興味ある方や栞好きの方はご自由にお持ちくださいませ。

期待の新刊、「上村一夫 愛の世界」、及び、まんだらけ出版からの上村一夫ビブリオテークシリーズ第3弾「離婚倶楽部」(上巻)は、26日入荷予定です!

今月31日には、「離婚倶楽部」復刻記念パーティーとして一日限りの「BAR 離婚倶楽部」をオープンしますので、是非遊びにいらしてください。
(もちろん入場無料。お土産付きです。)


会期中、オープンは午後3時、夜10時までご覧頂くことができます。
美しく妖しい上村一夫の原画を、この機会に是非ご覧ください。


上村一夫原画展「花の輪廻」
2013年3月19日(火)〜4月21日(日)/月曜休み
gallery open:15:00〜22:00

2013年3月18日月曜日

「上村一夫 愛の世界」発売のお知らせ



ついに「上村一夫 愛の世界」の詳細をついにお知らせできる運びとなりました。
漫画でも画集でもない、皆様の想い溢れる素敵な一冊にしていただきました。
今回ご協力いただいた皆様、そして企画から編集まで情熱を注いで作り上げてくださった井口啓子さん、本当にありがとうございます。
今月26日より京都恵文社神楽坂artdishの原画展会場にて先行販売致します。

『上村一夫 愛の世界』
編集・発行:井口啓子(Super!)
ページ数:72ページ(モノクロ+表紙)

イントロダクション
ページから愛が奔り出す………井口啓子

インタビュー
恋愛のマスターピース………曽我部恵一

寄稿
『同棲時代』の思い出~今日子に憧れた十九の頃………甲斐みのり
誰が上村世界を撮れるのか?………岸野雄一
ぎりぎりの女たちの美しさ………雨宮まみ
他人の私小説………aCKy(面影ラッキーホール)
わたしのなかの上村一夫………渚ようこ
上村一夫から遠く離れて………豊田道倫
私と今日子と母と………植本一子
この人、意外につまらない男よ………キングジョー
上村一夫の歌声はレコードの上………足立守正

特別編集:愛の風景
あれも愛、これも愛、たぶん愛、きっと愛…。
愛の作家・上村一夫が描いた「愛」の珠玉シーン







◯ 上村一夫原画展「花の輪廻」@神楽坂artdish
2013年3月19日(火)~4月21日(日)15:00~22:00(月曜休)



神楽坂artdish
東京都新宿区矢来町107番地 TEL:03-3269-7289
http://www.artdish.co.jp/g

===============================================

◯ 「モダニスト 上村一夫の世界」
2013年3月26日(火)~4月8日(月)10:00〜22:00(最終日のみ 18:00まで)

恵文社一乗寺店内 ギャラリー・アンフェール
京都市左京区一乗寺払殿町10  Tel & Fax 075-711-5919
 http://www.keibunsha-books.com/

2013年3月12日火曜日

原画展情報その6〜原稿袋

上村一夫はもともとイラストレーターを志していた、 というのは「リリシズム」にも書いてあるようにまあまあ有名な話。
武蔵野美術大学時代は芸能デザイン科で舞台美術(時に役者も)、4年生のときには
広告会社の宣弘社でアルバイト、この時机を並べていたのが後の阿久悠さん。3歳年上の阿久さんの存在は父にとって大きな転機となったのもまあまあ有名なお話。それで思い出しましたが、お茶の水の明治大学にある「阿久悠記念館」では、いま宣弘社時代の貴重な展示を観ることができます。

その後、アシスタントなどの下積み時代なく、漫画家になってしまうわけですが、経歴が経歴なだけに漫画家になってからもデザイン畑にいたクセは消えなかったのか、消したくなかったのか、特に意識していたわけではなかったのかわかりませんが、ポスター・挿絵・レコードジャケットなど、多忙にも関わらず多くのイラストの仕事を残しています。
(そこに注目してくださったのが今月26日から開かれる京都恵文社での展示です)

中でもこだわり続けたと思えるのが、編集の方に原稿を入れて渡すときのオリジナルの
原稿袋。 今になって言われることですが、あんまりそんなことする人いなかったみたいです。初代はモノクロのキャンバス地で、内側に同じようにエロティックな女たちを黒い線画で描いたデザイン。これは元アシスタントの方に寄贈していただいたものが一枚だけ残っています。もうひとつ確か白い袋の内側に、エロティックな女たちが赤い線画で描かれたデザインのものがあった記憶が。これは一枚も残っていません。

これがたぶん初代のオリジナル原稿袋

そして、最後が「同棲時代」風のコマ割デザインのもの。これは会場でグッズをお買い上げいただいた方に商品を入れるためのビニールバックで復刻しましたが、 実は使われぬままの現物が何枚か残っています。いままで特に意識もせず、ただ残していましたが、今回の京都恵文社神楽坂artdishの原画展会場では、その現物の原稿袋を販売してみようと思います。少しですが。うちにそんなにあってもしょうがないですからね。価格は現物でそんなに数が残っていないものなので、紙だけど12,000円にさせていただきました。紙は多少劣化していますが、父の事務所で当時フルに使われていたものです。デザインもカッコイイので、ご興味ある方はギャラリーにてお申し出ください。
恵文社さんでもすでにご紹介いただいています。
http://keibunsha.jpn.org/?p=5992



上村一夫原画展「花の輪廻」@神楽坂artdish
2013年3月19日(火)~4月21日(日)15:00~22:00(月曜休)

神楽坂artdish
東京都新宿区矢来町107番地 TEL:03-3269-7289
http://www.artdish.co.jp/g

===============================================

「モダニスト 上村一夫の世界」
2013年3月26日(火)~4月8日(月)10:00〜22:00(最終日のみ 18:00まで)

恵文社一乗寺店内 ギャラリー・アンフェール
京都市左京区一乗寺払殿町10  Tel & Fax 075-711-5919
 http://www.keibunsha-books.com/
 



2013年3月11日月曜日

上村一夫♥愛の世界

今日少し泣けた。
モダニスト 上村一夫」の展示中に発売されるミニマガジン「上村一夫 愛の世界」の原稿の一部を読ませていただいて。

「上村一夫 愛の世界」は、各方面で活躍する方々に上村一夫作品への想いを語っていただくという内容の小冊子。漫画でも画集でもない、新しい切り口の上村一夫本になりました。参加してくださった方は本当に素敵な人ばかり。上村作品を知らない方でも思わず手に取る一冊になりそうです。

 企画・編集してくださったのは、音楽ライターの井口啓子さん。その筋ではとても有名有能な女性です。彼女は父を真ん中に置いて語らうことのできる大切な友人でもあります。啓子さん、今回の企画を形にしてくれて本当にありがとう!みなさんの上村作品への愛情をたっぷり感じました。

 「上村一夫 愛の世界」、沢山の方に読んでいただきたいと思っています。詳細は近日またお知らせ致しますので、どうぞお楽しみに。

上村うれし泣き。

2013年3月10日日曜日

原画展情報その5〜渚ようこさんLIVE

渚ようこさんを語るとき、「昭和歌謡の歌姫」と称してしまうことがある。
彼女があの時代をこよなく愛し、歌い続けているから。
だけど昨夜、渋谷SARAVAHのライブを観て、すでに昭和の...というコピーは必要ないとあらためて思った。松石ゲルグループをバックに歌う渚さんは時代を感じさせないカッコよさを伴っていた。昭和とか歌謡などの言葉を越えた歌手だった。単純にその歌とその存在にシビれた。(この間の渋さ知らズの時もそう思った)

確かに渚さんの歌を聴けばあの時代の匂いが濃ゆく甦ってくるし、曲も時代の歌が中心。でも、渚ようこという歌手が常にブレることなく続けてきた時間が、単純に「歌謡曲」というジャンルの良さを教えてくれる。歌は凄い。言葉とメロディで心揺さぶられ、日本を想う。華奢な身体からは想像できない太い声、妖艶な響き、これは天性のものですね。あの時代のうたを歌うための人生、さらにそこにゴールデン街「」という人間交差点のママという人生が重なって、さらに歌は艶を増すのでしょう。

彼女が最近ライフワークとしてリリースしている『ゴールデン歌謡集』が今後ますます楽しみになる。次はどんな曲を歌うのか。あの時代のこと、実はあまり詳しくない私にとってはすべてが新鮮。今回の第二集『エロスの朝』収録の「ディープパープルはどこ?」なんてたまりません。最高です。ホントに。あんな曲いま歌えるの渚さんだけ!あの時代の歌を歌うには気合いが要る。今より情報も手段も少なく、なんとなく音楽が続けられない時代だったと思うから必死さが違う、プロしか残れない時代だった。だから時代に足跡残した人はみんな太くて頑丈に感じる。それをいま体現していいのは、その時代を心から愛し、原曲を越える力のある人。渚ようこさんしかいないでしょう。(偉そうですみません)

ジャケットは2011年に開催された上村一夫原画展「渚の部屋」のときのもの。
写真は沢渡朔さん。「同棲時代」もカバーされています。

ジャケットは森山大道さん。美しいモノクローム。


そして、渚ようこさんを語るとき、そこにはいつも父の存在を感じることができる。ある意味、家族よりも上村一夫を愛しく想ってくれている人だと思う。彼女のお店「汀」に散りばめられた上村一夫の絵を眺めるたびそう思う。

父は私が二十歳の時に亡くなった。まさかそんなに早く逝くと思っていなかったので、まぁいつか酒でも酌み交わしながら話せればいい、と思っていた。だけど私はお酒が飲めず、父は成人と同時にいなくなった。因果なものだ。でも、この世にいなくなってもこんなに作品を好きでいてくれる人がいる。父を語る人がいる。とても幸せな人生だったに違いない。そして私も父を通して多くの面白い人達と繋がることができた。それが一番の財産だと思っている。

とにもかくにもそうやって、渚さんは私の歌姫であり良き友なのだ。
今回の神楽坂artdishの原画展「花の輪廻」会期中にも歌いにきてくださる。
二年前に開催された「渚の部屋」でも歌ってくれた。上村一夫の絵から抜け出したような渚さんが父の絵に囲まれ、はじめて「同棲時代」をカバーしてくれた時のこと、今でも鮮明に憶えている。高橋ピエールさんとのアコースティックなライブ。たゆたうような、本当に素敵な歌だった。まさか再び歌っていただく機会があるとは。上村一夫と渚ようこの世界がお好きな方は必見です。渚ようこ未経験の方はこの機会に是非!私もいまから楽しみで楽しみで。

2011年の神楽坂artdishでのライブの模様


 上村一夫原画展「花の輪廻」@神楽坂artdish
2013年3月19日(火)~4月21日(日) 15:00~22:00(月曜休)

♥ 特別イベント:渚ようこLIVE「愛とエロスの小部屋」
4月7日(日)開場18:30、開演19:00
出演:渚ようこ、高橋ピエール(Guitar)
予約制:3,000円(1drink付)
※お申し込みは、 g@artdish.co.jp まで

昭和の香りを散りばめた歌謡曲の歌姫、そして上村作品のミューズでもある渚ようこが2013年2月にリリースした「ゴールデン歌謡・第2集 エロスの朝」をひっさげ登場!
2011年に開催された上村一夫原画展「渚の部屋」に続き今回もスペシャルなライブを披露します。上村一夫縁(ゆかり)のあの唄、この唄、懐かしい歌謡曲のナンバーから、オリジナルまで、高橋ピエールのギターと共にアコースティックな時間に酔いしれるひとときを…

神楽坂artdish
東京都新宿区矢来町107番地 TEL:03-3269-7289
http://www.artdish.co.jp/g








2013年3月8日金曜日

原画展情報その4〜BAR 離婚倶楽部

大阪のカンちゃんは上村一夫とお酒が大好きな女性。
2008年に神楽坂の原画展で父の原画を観て号泣していたときからのお付き合い。
大阪の展示の時はいつもとっぷりお世話になっています。
そんなカンちゃんと次はなにやろうかね、と話していたとき、「いつか離婚倶楽部の店を再現したいねん」と言ってもらってふたりでえらい盛り上がったことがあります。
今回の神楽坂artdishでのイベントでは「離婚倶楽部」(まんだらけ出版)の復刻を記念して、カンちゃんの提案を一日限定で具現化することに。試運転といったところでしょうか。そう、いつか本格的にBAR離婚倶楽部を再現できたらいいなあ、と思いつつ。

「離婚倶楽部」をまだお読みでないかたはコチラで触りだけどうぞ。
http://www.kamimurakazuo.com/works/story/post_1.html
小粋ですね。父が熟知した世界です。

3月31日(日)夕方4時から夜11時まで、神楽坂artdishでゆるりと離婚倶楽部オープンします。言い出しっぺの私は夕子ママの成れの果て(?)皆様をおもてなしする所存です。 発案者のカンちゃんも大阪からヘルプに来てくれる予定。artdishの美人オーナーも特別にホステス役を。男性陣も豪華なメンツで、上村一夫ファンとして有名な高円寺vividのササキさんが蝶ネクタイにベスト姿をビシッと決め、登場人物の健ちゃんよろしくボーイ役をやってくれます。日本酒マスターもします。フロアでは上村一夫を熟知したミュージシャン、ドウオカタケシと縄文時代が離婚倶楽部のイメージで生演奏をしてくださるとのこと!ひょっとしたらスペシャルゲストが来てくれるかもしれません。

ドウオカさんはex.ヤングブギーズ。これです↓(名盤)


ああ盛りだくさん。

そして今回もお土産付きです。
去年、神保町でのトークと歌のイベントの際、お渡ししたお土産が好評だったのがとても嬉しくて、今回もはりきって作ってます。
ヒントはこれです。





当日はもちろん展示も観ることができますし、 お酒や簡単なおつまみもご用意します。
テーブルには「リリシズム」や「悪の華」のサンプル本を置き、一日だけ特別に「浮世絵シリーズ」や上村一夫のインタビュー記事のコピーファイルもご覧頂けるようにしますので、おひとりでフラッといらしてもゆっくり楽しめる空間になると思います。もちろん入場は無料です。(あ、でも一杯くらいは飲んでいってくださると嬉しいです。)

まんだらけ出版から復刻される「離婚倶楽部」の発売を記念して、上村一夫を偲ぶ楽しい一夜になれば、と思っておりますので、どうぞお気軽にお立ち寄りください。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。



上村一夫原画展「花の輪廻」@神楽坂artdish
2013年3月19日(火)~4月21日(日) 15:00~22:00(月曜休)

一日限りの「BAR 離婚倶楽部」
日時:2013年3月31日(日)16:00~23:00

神楽坂artdish
東京都新宿区矢来町107番地 TEL:03-3269-7289
http://www.artdish.co.jp/g