2015年5月21日木曜日

エロス百景〜その先に

いよいよ来週29日から、京都WRIGHT商會で原画展が始まります。
今回は一階の喫茶代と観覧料あわせて¥1000なので、入場券を作りました。
 
このチケットで、珈琲・紅茶・ジンジャエール・ワイン(赤・白)
のいずれか一杯と上村一夫原画展

上村一夫が生涯描き続けたエロスの世界、みっちり100枚お見せします。

と言いつつ、セレクトには苦戦しました。
エロスといっても表現多様、解釈も人それぞれ。
シリアスな男女のやりとりから始まるエロス、行為そのものの中に潜むエロス、エロスが過ぎ去った後のエロス、女のエロス、男のエロス、もう存在すらエロス...などなど。
あらゆる情景がエロティックに思えてきて、、、選べない!

 
悩んだ末、原点回帰、エロスとは情景なり、ということで、匂いと情景で選びました。
会場を埋め尽くす上村一夫の原画から「エロスのその先」を感じていただけるのではないかと思っています。

個人的に是非ご覧いただきたいと思うのは、1984年に描いていた挿絵のシリーズです。
牛次郎さんのポルノ小説の挿絵なので、ちょっとコミカルでプッて笑えるのもあります。このようなテーマでも掲げないかぎりお見せすることもないだろうなあ、という絵も多数展示します。


挿絵の他に、もちろん生原稿も。
今回のテーマを追究すべく様々な作品を見直していたところ、特に心魅かれたのが「しなの川」と「苦い旋律」。
「しなの川」のように業の強い女の生涯を描いた作品は、歳を重ねるほどに心に重く深くのしかかるようで、思わずセレクトしてしまいました。
 「苦い旋律」に関しては、ふと上村一夫が書いた単行本のまえがきを思い出し、読み返したところ、性の表現に挑戦的な作家のエロス、すなわち男のエロスを感じた次第。
他にも「同棲時代」や「螢子」など。印象的なシーンを集めてみました。
生々しい生原稿は今回も必見です。

また、鈴木則文先生原作の「黄金街」から、大変淫美な扉絵を公開します。
実はこの「黄金街」の原稿、我が家に戻ってきたのがつい一昨年のこと。
明けて開いた原稿から目に飛び込んできた紫陽花と淫らな情景。
梅雨の季節に京都でお披露目すべき一枚だと思いました。

と、書ききれぬほど盛りだくさんな京都WRIGHT商會での展示です。
私は初日と二日目、最終日に在廊しますので、お気軽にお声かけてください。

最終日は上村一夫を語る会を、マロニエ堂さんの音楽とともに開催します。
上村一夫の絵をバックに、マロニエ堂さんの音楽がどのように響くのか、今からとても楽しみです。

トークのお相手はリリシズムを編集してくださった森田敏也さん。
家族の視点と研究者の視点で上村一夫を掘り下げます。

まだお席ありますので、お気軽にお申し込み下さい↓


wright.shokai@gmail.com

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

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上村一夫「エロス百景~その先に~」
2015年5月29日(金)~6月14日(日)13:00~19:00/月曜休
*最終日はイベントのため、観覧は13:00〜15:00となります。
WRIGHT商會一階喫茶付き入場料1000円

WRIGHT商會 三条店二階ギャラリーにて
〒604-8036 京都市中京区寺町三条下ル一筋目東入ル
tel:075(211)6635 http://wright-s.com/

2015年5月4日月曜日

今年も京都で

そして、今月29日からは京都のWRIGHT商會で原画展が始まります。 
賑やかな三条の細道に佇むアンティーク喫茶&ギャラリー『WRIGHT商會』。
初めて訪ねたのは今年の二月のことでした。
噂には聞いていたけれど、想像をはるかに越えた骨董の数に、どこまでも
時を遡ってしまうような感覚に陥りました。
しばし歪んだ時空を彷徨ったのち、ふと我に返り、思ったのは、
記憶を吸い取ったような品で溢れるこの場所で、上村一夫の女たちを飾ったら、
そのエロティシズムは時を越え、さらに増長するのではないか、と。

そんなこんなで、ちょっと急ではありましたが、上村一夫原画展を
開催させていただくことになりました。

タイトルは、『エロス百景〜その先に〜』
未公開の挿絵・原稿など含め、上村一夫が描いたエロスの世界、約100点、
たっぷりお見せしたく思っております。

今回のDMです。



これが噂のWRIGHT商會。

一階は喫茶店。

二階がギャラリー。アンティーク屋さんだけあって素敵な什器が沢山。

ちなみに、最終日の6月14日(日)は、トークと音楽のイベントがあります。
お気軽にご参加ください。

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上村一夫原画展『エロス百景〜その先に〜』
2015年5月29日(金)〜6月14日(日)
13:00〜19:00/月曜休
*最終日はイベントのため、観覧は13:00〜15:00となります。 
WRIGHT商會1階喫茶代付き入場料1000円
WRIGHT商會ウェブサイト

★ 6月14日(日)ギャラリートークと音楽のスペシャルイベント
17:30〜18:30 上村汀(娘)と森田敏也(劇画研究家)によるふれあいトーク
18:30〜19:30 マロニエ堂によるライブ
17:00〜開場、受付(通常閲覧のみのお客様のご入場は13:00〜15:00までとなりますので
ご注意ください。)
入場料2000円(お土産小冊子付き!/1階での喫茶代は含まれておりません)
定員30名予約制、ご予約は下記まで。
wright.shokai@gmail.com

皆様のお越しを心よりお待ちしております。







クラインブルー御礼



神保町クラインブルーでの原画展『扉・絵』では、沢山の方にお運びいただき、
誠にありがとうございました。
上村一夫が描いた扉絵の世界、ご堪能いただけたでしょうか。
生誕75年記念の手ぬぐいもお求めいただきありがとうございます。
今回で三度目のクラインブルー、上村一夫が描いた女主人公達もなんだか
居心地良さそうで、片付けてしまうのが名残惜しくもありました。
個人的にも大好きな神保町で、会期中は名物ランチに舌鼓、食後は書店巡り、
最後はクラインブルーでお客様と上村一夫話、と充実した日々でした。
また機会があれば神保町で。